歯の豆知識
2025年07月04日

インプラント治療は何歳まで?年齢制限はあるのか解説

こんにちは。東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」です。

インプラント治療は何歳までなのかを考える女性

インプラントは歯を失ったときの選択肢の一つとして広く知られています。「何歳まで受けられる治療なのか」「高齢でも行える治療なのか」といった疑問を持つ方は多いでしょう。

この記事では、インプラント治療の基本から、年齢による制限や高齢者特有のリスク、年齢に関係なく適応とならないケースについて詳しく解説します。この記事を参考に、インプラント治療を前向きに検討してみてください。

インプラントとは

インプラントのイメージ

インプラントとは、失った歯の機能を補うために、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。

インプラントの構造と仕組み

インプラントは主に、以下の3つのパーツで構成されています。

インプラント体

歯根部分となるインプラント体は、ネジのような形をしており、歯が失われた部分の顎の骨に外科手術によって埋め込まれます。主に生体親和性の高いチタンが使用され、骨と結合しやすい性質を持つため、体内で異物として拒否反応を起こしにくいという特徴があります。

インプラント体が骨と結合することで、天然の歯根のようにしっかりと固定され、その後の人工歯を支える土台となります。骨とインプラント体が結合するまでには、通常数週間から数ヶ月の期間が必要です。

アバットメント

アバットメントは、インプラント体と上部構造を連結する役割を果たすパーツです。インプラント体が骨と結合した後、そのインプラント体の上に取り付けられます。

アバットメントは様々な形状や角度のものがあり、患者さまの噛み合わせや人工歯の形態に合わせて適切なものが選択されます。アバットメントが噛む力をインプラント体に効率よく伝えることで、安定した噛み心地を実現します。

上部構造

上部構造は、失った歯の代わりとなる人工歯です。審美性の高いセラミックやジルコニアなどの素材で作られ、患者さまの残っている歯の色や形に合わせて製作されるため、見た目も非常に自然です。

前歯であれば審美性を重視した素材が選ばれ、奥歯であれば強度を重視した素材が選ばれることが多いです。

上部構造は、アバットメントにセメントで固定されるか、スクリューで固定されるかのいずれかの方法で装着されます。これにより、見た目の美しさと機能性の両方を回復させることができます。

インプラント治療のメリットとデメリット

インプラント治療には、他の治療法にはない多くのメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。

メリット

インプラント治療の最大のメリットは、ご自身の歯とほぼ同じ感覚で食事を楽しめるようになることです。さらに、顎の骨に直接固定されるため、入れ歯のようにずれたりすることなく、硬いものもしっかりと噛むことができます。

また、ブリッジのように両隣の歯を削る必要がないため、周囲の健康な歯への負担が少ないという点も大きな利点です。さらに、見た目が非常に自然で、審美性にも優れています。

セラミックなどで作られた人工歯は、周囲の歯と見分けがつかないほど自然に仕上がり、口元の美しさを取り戻すことができます。適切なケアを行えば、長期的に安定した状態を維持できる可能性が高いこともメリットと言えるでしょう。

デメリット

インプラント治療は外科手術が必要となるため、全身疾患がある方や、骨の状態が良くない方には適応できない場合があります。また、治療には比較的長い期間を要するうえ、保険が適用されないため全額自己負担となり、他の治療方法と比べても費用が高くなる傾向があります。

さらに、治療後の適切な口腔ケアと定期的なメンテナンスが非常に重要で、これを怠るとインプラント周囲炎のリスクが高まります。インプラント周囲炎は、インプラント周囲の歯茎や骨などの組織が炎症を起こし、進行するとインプラントが抜け落ちることがあります。

インプラント治療に年齢制限はある?

インプラント治療に年齢制限はあるのか悩む女性

結論から言えば、インプラント治療に厳密な年齢制限は設けられていません。治療の成功には、年齢よりも顎の骨の状態や全身の健康状態が大きく関係します。

最低年齢の目安

インプラント治療を行う最低年齢は、一般的には顎の成長がほぼ終わる18歳前後が治療の開始目安とされています。未成熟な骨にインプラントを埋め込むと、成長に伴ってインプラントの位置がずれたり、噛み合わせに問題が生じたりする可能性が考えられるためです。

ただし、成長具合には個人差があるため、レントゲンやCTスキャンなどを用いて骨の成長状況を慎重に確認したうえで判断されます。

上限年齢

高齢だからといって自動的に治療の対象外となることはありません。実際に、70代、80代でも治療を受けている方は多くいらっしゃいます。

重要なのは年齢そのものよりも、インプラント手術に耐えられる全身の健康状態と、インプラントを埋入するのに十分な顎の骨の量と質があるかどうかです。高齢の方であっても、持病が治療に与える影響がなく、顎の骨が極端に脆弱でなければ、治療の適応となる可能性はあります。

高齢の方がインプラント治療を受ける場合のリスク

高齢の方がインプラント治療を受ける場合のリスクイメージ

高齢の方がインプラント治療を受ける場合、若い方と比較していくつかのリスクが高まる可能性があります。これらのリスクは事前の精密な検査と適切な対策によって管理できるものがほとんどです。

全身疾患が影響するリスク

高齢になると、糖尿病・高血圧・心疾患・骨粗しょう症などの慢性疾患を抱えていることが多くなります。これらの疾患が治療に悪影響を与える可能性があるため、主治医と連携しながら治療計画を立てる必要があります。

たとえば、糖尿病のコントロールが不良であれば、術後の感染リスクが高くなります。また、骨粗しょう症の治療薬を服用している場合は、顎骨壊死のリスクがあるため、インプラント手術が難しくなるケースもあります。

骨量・骨質の不足

年齢を重ねて歯を失った期間が長くなると、顎の骨が痩せているケースが多く見られます。骨量が不足していると、インプラント体をしっかりと固定することが難しくなる可能性があります。

手術や通院への不安

高齢の方にとっては、手術そのものや長期にわたる通院が負担になることもあります。若い方と比較して、高齢の方は手術後の組織の治癒や骨の再生に時間がかかる傾向があり、治療期間が長くなることも考えられます。

また、加齢とともに免疫力が低下する傾向があるため、術後の感染症のリスクがわずかに高まる可能性があります。

年齢に関係なくインプラント治療の適応とならない方

年齢に関係なくインプラント治療の適応とならない妊婦

インプラント治療の可否は、年齢よりも身体や生活習慣、口腔環境に大きく左右されます。

重篤な全身疾患がある方

全身疾患の治療が適切にコントロールされていない場合は、年齢に関わらずインプラント治療は推奨されません。また、心筋梗塞や脳卒中の既往歴があり、現在も重篤な状態である場合、手術自体が危険と判断される可能性があります。

口腔内の衛生状態が悪い方

インプラントは天然歯と同様に、日々のケアが不可欠です。歯周病が進行している場合、まずはその治療を優先する必要があります。

また、インプラント埋入後も、毎日の適切なブラッシングやフロスによる清掃が行われないと、インプラント周囲炎を引き起こします。そのため、セルフケアが困難な場合や、メンテナンスに協力が得られない場合は、治療の適応とならないことがあります。

精神的・認知的な問題がある方

認知症や精神疾患の影響で、治療に対する理解が困難であったり、セルフケアができなかったりする場合には、治療の成功率が下がる恐れがあります。この場合、ご家族との連携や、他の補綴治療の選択肢も視野に入れることが大切です。

喫煙習慣のある方

喫煙は、血流を悪化させ、免疫機能を低下させるため、インプラントの成功率を著しく低下させます。骨とインプラントの結合を阻害し、インプラント周囲炎のリスクを大幅に高めます。

喫煙者であってもインプラント治療は不可能ではありませんが、禁煙が強く推奨されます。手術前後の一定期間は禁煙が必要です。

妊娠中の方

妊娠中はホルモンバランスの変化やX線撮影、麻酔薬の使用などを考慮し、基本的にインプラント手術は行いません。出産後に改めて治療を検討することが推奨されます。

まとめ

歯をインプラントにし快適な日常を過ごす笑顔の夫婦

インプラント治療において年齢は一つの目安でしかなく、高齢でも健康状態や口腔環境が整っていれば十分に治療可能です。実際に、インプラントを受けて生活の質を大きく向上させた高齢者の方も少なくありません。

一方で、年齢に関係なく、全身疾患のコントロールや口腔衛生が不十分な場合には、治療を見送ることが適切なケースもあります。インプラントを検討している方は、まずは信頼できる歯科医師に相談し、全身と口腔の状態を正確に評価してもらうことが大切です。

インプラント治療を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れております。診療案内ページはこちらご予約お問い合わせも受け付けております。

医療法人社団 真正会
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