ワイヤー矯正中の歯磨き完全ガイド|やり方・回数・便利グッズも
こんにちは。東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」です。

ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を装着し、そこにワイヤーを通して歯に力をかけます。
装置は固定式ですので、マウスピース矯正で使用する装置のように食事やブラッシングの際に取り外すことができません。装置に食べカスが挟まりやすくなったりブラッシングがしにくくなったりするため、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
今回は、ワイヤー矯正中の歯磨きの重要性や方法、使用したい補助アイテム、歯磨きの回数の目安、歯磨きができない場合の対処法について解説します。「矯正治療中に歯磨きがしにくい」「しっかりケアできているか不安」と感じている方やこれから矯正を始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ワイヤー矯正中は歯磨きが大事?

冒頭でも述べた通り、ワイヤー矯正中は装置に食べカスが挟まったり汚れが付着しやすくなったりするだけでなく、清掃もしにくくなります。そのため、普段以上にしっかりと歯磨きをすることが重要なのです。
ここでは、ワイヤー矯正中の歯磨きの重要性についてみていきましょう。
虫歯のリスクが高まる
ワイヤー矯正では、凸凹とした複雑な形状の装置を歯に直接取り付けます。矯正期間中に患者さん自身が装置を取り外すことはできないため、ブラッシングがしにくく、磨き残しも多くなります。その結果、プラークが蓄積して、虫歯を発症しやすくなるのです。
なお、矯正中に虫歯が発生した場合、矯正装置を取り外して虫歯の治療を優先的に行う必要があり、治療期間が長引く可能性があります。
歯周病のリスクが高まる
プラークが歯と歯ぐきのすき間にある溝(歯周ポケット)に蓄積すると、歯周病を発症するリスクが高まります。
歯周病とは炎症性の疾患で、進行すれば、歯ぐきだけでなく歯を支える骨が破壊されます。放っておいても自然に治ることはなく、次第に歯がグラつき始め、最終的には歯が自然に抜け落ちる恐れもあります。
歯周病の進行度によっては、矯正治療を中断するケースもあるでしょう。
口臭が発生しやすくなる
矯正装置の周りはブラッシングがしにくいため、磨き残しが多くなります。食べカスやプラークが蓄積した状態になると、不快な口臭が発生しやすくなります。口臭が強くなると日常生活に支障が出る恐れもあるでしょう。
着色汚れがつきやすくなる
ブラッシングが不十分になると、歯の表面に着色汚れが付着しやすくなります。特に、コーヒーや緑茶、紅茶、カレー、ケチャップなどの色素が濃い飲食物を普段から摂る機会が多い方は、歯が黄ばんだり茶色っぽくなったりする可能性があります。
口内炎ができやすくなる
ブラッシングが不十分となり、口腔内の衛生状態が悪くなると、装置で口腔内が傷ついた際に細菌感染を起こしやすくなります。その結果、口内炎ができたり痛みが出たりすることもあるでしょう。
ワイヤー矯正中の歯磨きのやり方

ここからは、矯正装置を装着しているときの歯磨きのやり方について解説します。
鏡を見ながら磨く
ワイヤー矯正の装置は複雑な形状をしており、凸凹した箇所がたくさんあります。そのため、鏡を見て装置の周辺を丁寧に磨くことが大切です。鏡で確認せずに磨くと、磨き残しが多くなったり装置が外れたりする恐れがあるため注意しましょう。
泡立ちにくい歯磨き粉を使用する
泡立ちやすい歯磨き粉を使用すると、装置の周りの状態が確認しにくくなります。そのため、ジェル状タイプなどの泡立ちにくい歯磨き粉を使用するのもよいでしょう。
やさしく小刻みに磨く
ブラケットとワイヤーの周辺は、食べカスやプラークが蓄積しやすい箇所です。歯ブラシを45度の角度で当てて、装置の上・正面・下の三方向から磨きましょう。このとき、大きく動かすのではなく、やさしく小刻みに歯ブラシを動かしながら丁寧に磨くことがポイントです。
毎食後に磨く
患者さんのなかには、朝起きてすぐや夜の就寝前にしか歯を磨かないという方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、虫歯を予防するためには、毎食後に磨くことが重要です。食べカスや汚れを長時間放置していると、口の中に細菌が繁殖しやすくなります。そのため、食後はできるだけ早めに口腔ケアを行うようにしましょう。
ワイヤー矯正中の歯磨き時に使用したい補助アイテム

ここからは、ワイヤー矯正中の歯磨き時に役立つ補助アイテムについてご紹介します。ぜひ、毎日のケアに取り入れてみてください。
山型の歯ブラシ
ワイヤー矯正中は、ブラシの部分が山型になっている歯ブラシを使用するとよいでしょう。尖っている部分が装置の凹凸部分に当たりやすいため、汚れを落としやすくなります。
歯間ブラシ
歯間ブラシは、針金やゴムの周りにブラシがついた形状をしており、歯と歯の間や装置の周辺を磨くときに役立ちます。汚れを除去しやすいのは針金に細いブラシがついているタイプですが、歯肉へのダメージが気になる場合はゴムタイプを選ぶとよいでしょう。
デンタルフロス
デンタルフロスとは糸状のケアアイテムで、歯間の汚れを効果的に取り除くことができます。ワイヤー矯正をしていると通常のフロスが通しにくくなりますが、矯正用の商品も販売されています。どのようなものを選べばよいかわからないという方は、歯科医院でご相談ください。
タフトブラシ
タフトブラシとは、毛束がひとつだけのブラシです。歯ブラシでは磨けないような細かい隙間にまで行き届くため、奥歯やブラケット周辺の清掃に使用するとよいでしょう。
デンタルミラー
デンタルミラーとは、患者さん自身が自分の口の中を確認できる鏡のことです。歯ブラシのように柄が長く、先端に丸い鏡がついた形状をしています。
通常の鏡では見えづらい奥歯や歯の裏側の状態を確認したり、ライトを反射させて暗くて見えにくい箇所を明るくしたりする役割を果たします。
マウスウォッシュ
マウスウォッシュとは、口に含んで使用する洗口液のことです。液を口に含んでブクブクうがいをすることで、食べカスを洗い流したり細菌の増殖を抑えたりする効果があります。
フッ素を含むタイプ、低刺激タイプなど様々な種類がありますので、ご自身が使いやすいものを選んでください。
ワイヤー矯正中の歯磨きは1日何回?

先にも述べた通り、矯正中の歯磨きは毎食後に行うことが理想です。朝・昼・夜の1日3回を基本とし、間食をしたあとや水以外の飲み物を飲んだあとにも口腔ケアを行うことが重要です。
外出時で歯磨きができない場合の対処法

外出先などでどうしても歯磨きができないケースもあるかもしれません。
そのような場合には、歯間ブラシやマウスウォッシュなどでケアをするだけでもかまいません。歯間ブラシやマウスウォッシュだけでは口腔内の汚れやプラークを取り除くことはできませんが、虫歯の原因となる細菌の活動を抑制する効果が期待できるでしょう。
まとめ

今回は、ワイヤー矯正中の歯磨きの重要性や方法、使用したい補助アイテム、歯磨きの回数の目安、歯磨きができない場合の対処法などについて解説しました。
ワイヤー矯正の装置は自由に取り外しができないため、ブラッシングがしにくく、磨き残しが多くなります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高くなりますので、普段以上に丁寧にケアを行うことが重要です。
通常の歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシ、デンタルミラーなどの補助アイテムを活用するとよいでしょう。
また、外出先などで歯磨きをするのが難しい場合には、歯間ブラシやマウスウォッシュでケアを行い、口腔内をできるだけ清潔に保つことを心がけてみてください。矯正期間中のセルフケアについてお悩みや疑問をお持ちの方は、歯科医院でご相談ください。
ワイヤー矯正を検討されている方は、東京都港区「虎ノ門駅」より徒歩30秒にある歯医者「まさいデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れております。診療案内ページはこちら、ご予約・お問い合わせも受け付けております。